進学は、勉強や周囲との関わりを通じ、ひと回りも、ふた回りもお子さんを成長させます。個人によって生活環境はさまざまですが、進学を経済的な理由で諦めることがないよう、奨学金制度を上手に活用しませんか。進学に関わる費用、奨学金、教育ローンと、気になる「マネー事情」をまとめました。
お子さんの進学にあたり、気になるのが学費をはじめとしたマネープラン。国公立or私立、自宅or下宿と、進学先や通学スタイルで大きな差があります。一例を挙げると、国公立大学で自宅外通学の場合の教育費は約840万円になります。また、私立の場合は文系か理系かでも、かかる費用が大きく変わってきます。
親からの援助やアルバイト収入だけで毎月の出費をまかなえれば良いのですが、学費、生活費、その他のプラスαを考えるとなかなか大変です。そこで利用したいのが奨学金制度。奨学金は、お子さんが進学をあきらめることなく、学業に打ち込めるよう経済的に支えていく制度で、学校が独自に実施しているもの、民間団体が実施しているもの、公的機関が実施しているものなどがあります。そのうちの代表的な例として下記に掲載したものが、日本学生支援機構の奨学金制度。利息の有無や、貸与額など、さまざまな制度が設けられています。
4年間の学費は想定できるものの、意外と見えづらいのが毎月かかる生活費。携帯電話はもちろん、パソコンも当たり前の時代、インターネットの接続料なども生活費の一部として考えておきたいもの。ここでは、札幌に住む大学生の一般的な収支をご紹介。毎月必要な生活費の目安としてご参考にしてください。
教育費の支払いのために、進学・教育ローンの利用も検討材料のひとつ。なかでも、国の資金で運営されている「国の教育ローン」(日本政策金融公庫)は、低金利で融資条件も比較的緩やかなため人気が高いようです。受験費用・入学費用・在学費用のすべてを対象とし、融資限度額は学生1人につき350万円までの借り入れが可能。民間の金融機関でも教育ローンを設けている場合があり、借入額、返済方法などは多様です。
約2割の家庭は「教育資金」を借り入れています
実際の利用状況については、東京私大教連の調査(2012年度)によると、自宅外通学で大学に入学し、教育資金を借り入れた家庭は約2割となっております
奨学金制度とはいえ、お金を借りることに抵抗感を感じる方も多いもの。では、どの程度の人が実際に奨学金制度を利用しているかというと、独立行政法人日本学生支援機構の「学生生活調査(平成24年度)」によると、大学学部(昼間部)で52.5%大学院修士課程で60.5%、大学院博士課程では66.2%という調査結果が得られました。